コンクリート上に群生するコケの環境をプラ鉢に再現したい
コケの中には道路脇や駐車場などのコンクリートの床やコンクリートブロック、山道にあるコンクリートの土留めなどに群落を作るものがあります。うちにいるものではギンゴケ、ホソウリゴケ、ハマキゴケ(たぶん)そして最近標本鉢に移植したネジクチゴケがそうです。
うちにいるこれらのコケは、コンクリートの表面から直接生えているわけではなく、少量の砂や土を介して着生しているかんじです。
で、コケのコレクションを始めた当初は、ギンゴケもホソウリゴケも、標本鉢に赤玉土を入れて、その表面が平らになるように黒土と川砂を混ぜた用土を薄く敷いて、その上にコケを置いていました。そうして暫く経つとギンゴケの調子が悪くなり、やがてダメになってしまったのです。
ホソウリゴケについては、調子が悪くなることもありましたが、復活したり、悪くなったりを繰り返すかんじ。
雨の日などに鉢に水がたまり、水に浸かりすぎて調子が悪くなるのかな、などと考えていました。
水はけ重視で、砂地に植えるかとも考えたのですが、どうせなら駐車場のコンクリートに生えていた状況を標本鉢の中に再現してやればいいのではと考えました。
で、100円ショップで購入した「補修用セメント」で、標本鉢に合わせてコンクリート板を作ってみました。このセメントは骨材(砂)が予め配合してあるとのことですが、できれば水が染み込むほうが良いのでさらに少し砂と小石を混ぜてみたのですが、水が染み込むことはありませんでした。
そこにギンゴケを植えてみました。
で、7ヶ月経過。乾燥気味ですが、傷んでいる感じはありません。問題は群落が成長している感じもないことですが。
群落が大きくなるためには、砂埃がコケの周囲に溜まっていくことが、多分必要なのだろうと考えています。そしてもう一つは適度な湿度です。
そこでコンクリート板、水が染み込むように作り直すことに。
で、100円ショップの「補修用セメント」に対して3倍位の山砂を混ぜ、少しずつ水を加えて練り、紙のマスを型にして流し込みました。待つこと24時間。
結果は失敗。砂が多すぎて、せんべいのごとく手で割れる脆さになってしまいました。
そこで比率をセメントと山砂同量にして作り直してみたところ、
水につけるとじわじわと湿っていき成功の模様。強度は、簡単には割れなさそうですが時間経過でどうなるかですね。
実は紙のマスの大きさは適当だったのですが、標本鉢に大体あっていました。
ひゅうが土を鉢に入れ、コンクリート板を置き、隙間にひゅうが土を詰めて完成。
水はけは間違いなく良好なはずなので、あとは湿度を保てるかですね。
と、いうわけでコンクリート板の上に少量の山砂をまぶして、改めて採取したネジクチゴケを置いてみました。これで様子見します。調子良さそうならば、次はコケの周りに細かい砂や土をかけて、コケが大きくなっていくか観察しようと思います。